Hammarlund 
SP600-JX

 

真空管全盛時代、Hammarlund社は、Collins, National, Hallicrafters と並び称される、世界最高の受信機メーカだった。 当時の貴重な歴史は http://member.nifty.ne.jp/Ogino/bcl/hamm.htm に詳しく述べられているので、このページを閲覧に来たような、マニアは必見である。 勿論、他のメーカについても詳しく述べられている。

ハマーランド社の製品の中でも最も有名なSP600は、軍用、或いは政府機関など、業務用の使用を前提に設計製作されている。 その為、SuperProという名前が冠されている。 1952年のARRLハンドブックの広告をWebで見ることが出来るが、個人でこれを購入できる人はよほどの富豪だったのだろう。  


  枠の付いた写真をクリックすると拡大写真が出ます


コリンズR390Aで腰を痛めて以来、Boat Anchorな機械に懲りていたのだが、この機械だけは、重くても是非手元に置いておきたかった。 そこで、オークションに出ていた、無印SP600-JXを入手することになった。  一応、動作はしていたが、AGCが効かず、放送の受信は、マニュアルゲインで何とか。 SSBは、全然ダメという状況。
絶世のはずのダイアルタッチも、明らかなグリース切れでギクシャクしていた。 何しろ重量級、整備する根性が無かったので、置物として暫く放置していた。 1950年に発売になった本機の初期型、製造番号は1343で1951年製と思われる。 奇しくも私と同年の生まれだ。 パネルは塗装ではなく、アルミのヘアラインなので、軍用ではなく民生用として作られたものだろう。

暖かくなって、無線の虫が騒いできたこともあり、必死の思いで、庭に持ち出し、積年の垢を落とすことにした。 石油を掛けてブラシで擦り、脱脂剤で洗浄すると、錆もなく、良い状態であることが判明した。 そこで、久しぶりに無線機修理をすることにして、ベンチの上に載せてみた。 最初は簡単な故障だろうと思っていたが、実は様々に複合した問題があり、同年の私同様、全身にガタがきていることが判明した。 AUG03



ダイアルの秘密


最高の真空管式受信機のランキングで、Hammarlund SP600 Super Proが、最上の一台であることに異論のある人は居ないだろう。 その最大の特徴は、喩える物もないほどのスムーズなダイアルタッチであることも衆目の一致するところだ。 絶妙なと言われるダイアルタッチの秘密に迫ってみたい。
左の写真をクリックすると、その秘密が明かされる。(一寸おおげさ)


木製ケースの製作

ラックマウントか、金属ケースに入っているSP600を木製のケースに入れてみた。 
ついでにというか、木製猫足のアンティークなテーブルも作ってみたが、結構おしゃれで似合っていると思うがどうでしょう?
製作過程は写真を撮るのを忘れたが、出来上がりの詳細は左の写真をクリックして下さい。
 


本機のトラブルシューティング

1)AGCが掛からない

幾つかのキャパシタに問題があった。 そのトラフルシューティングは、実に興味深かった
左の黴の生えたマイカコンをクリックして下さい。

2)BFOの怪
先日まで快調だったBFOが発振しなくなった。 
故障箇所の特定は推理で出来たが、その部品は、非常に交換しにくい。


3)特殊工具  どうやってトラッキングとるんだぁ。 ねじ回しが入らないぞ?


4)ターレットの清掃

簡単にターレットの接点を磨いた。 ピカピカでしょ? 詳細は左の写真をクリック


今後の予定

 4) 測定結果
 5) SSB受信
      どうも、SSBの受信は不得手だ。 AFゲインを最大、RFゲインを絞って同調すると一応復調できるが、音はお世辞にも良いとは言えない。
普通の、ハリクラやナショナルでは、これで結構聞けるのだが、SP600では、検波管の入力が20V程度で設計されているためと思われる。 というのは、普通の受信機では検波管は非常に小さな信号で動作しているので、非直線領域も使用しているが、SP600は、AMの音質重視と思われるが充分に大きな信号で、直線領域を使用するようになっている。 プロダクト検波は、自乗検波とも言われるくらいで、非直線領域で検波しているので、本機のような直線検波では上手く行かないのだろうか。 純正のSSB検波としては、JX21Aで3極管による差動タイプの検波器が組み込まれている。 これを採用するか、或いは、BFOバッファの6BA6を6BE6に変更してプロダクト検波を作るか。 或いは、本格的にリング検波を組み込むか?
頭の中をグルグルとアイデアが空回りしているが、手が動かない。 

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